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カウンセリングにおける認知行動療法の移り変わり

カウンセリングの人気Posted 2017.03.21
    認知行動療法の流れ

    物事に対する捉え方のことを認知といいます。
    認知行動療法は、人間の認知の仕組みや偏りに気付き、それを修正することで気分や行動を改善することを目的とする治療法です。

    認知行動療法とは

    同じ物事であっても、それに対する反応である認知は人によって異なります。
    カレーライスが目の前にあるとして、とても美味しそうだしお腹が空いているからぜひ食べたいと思う人もいれば、辛い物は苦手だしお腹もいっぱいだから見たくもない、と思う人もいます。
    認知に癖があることを認知の偏りといいます。認知の偏りは、一人一人の性格や個性を形成する重要なものであり、それ自体が悪いというものではありません。
    しかし、認知の偏りが原因で落ち込んでしまったり、不安を感じてしまう場合があります。
    特に、認知の偏りが原因の一つとなって、うつ病などに罹患したり、その症状の悪化を加速させる場合は問題です。
    そうした場合に、認知の偏りに気付き、それを修正することができれば、偏りを原因とする不安を取り除いたり、病気の症状を緩和することが可能になります。
    それをカウンセリングなどにおいて体系的に行う手法が認知行動療法です。

    認知行動療法の歴史

    1900年代、当時のソビエト連邦の生物学者であるイワン・パブロフによって動物実験が行われました。
    犬の頬に管を通して唾液の分泌量を測定し、ベルを鳴らしてから犬に餌を与える事を繰り返しました。
    実験の結果、やがて餌を与えずにベルを鳴らしただけで、犬は唾液を分泌するようになりました。
    これはパブロフの犬と呼ばれる古典的な条件付けの実験です。実験を繰り返すことで、イヌは次第にエサとベルを結びつけて考えるようになります。
    この条件付けによる学習理論は、後の認知行動療法の基礎となります。

    行動療法の誕生

    1930年代、米国の心理学者であるバラス・スキナーによってオペラント条件付けという概念が提唱されました。
    これは動物の偶発的な行動に対して報酬や罰を与えると、報酬を与えられた行動は多くなり、罰を与えられた行動は減少するというものです。
    この概念は、人間の問題行動を減らし、望ましい行動を増やすための行動分析に応用されるようになりました。
    1950年代には、カナダ出身の心理学者であるアルバート・バンデューラが、社会的学習理論を提唱しました。
    これはモデリングともよばれる理論で、実際にその経験をしなくても、その経験に似たモデルを繰り返すことで、実際に経験しているような学習効果を得られるというものです。
    古典的条件付け、オペラント条件付け、社会的学習理論がまとめられ、行動療法という分野が生まれました。

    認知行動療法の完成

    1970年代、アメリカの精神科医であるアーロン・ベックや臨床心理学者でるアルバート・エリスらによって、認知療法という分野が確立しました。
    これは、ものの捉え方である認知を変化させることで、心身における症状の消去を目指すものです。
    行動療法と認知療法の両方が出そろった後、1980年代からこの二つの療法を組み合わせて行う手法がカウンセリングなどの分野で登場し、認知行動療法として完成しました。
    認知行動療法という用語がはじめて登場したのは、アメリカ出身の心理学者であるドナルド・マイケンバウムの著作のタイトルとしてです。

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