何を始めるにしても、初めての事は緊張と不安でいっぱいになります。特に、心が疲れたという理由で行くカウンセリングは、最初から心と体が弱っているところを奮い立たせて受診しようと頑張っている分、緊張や不安は更に強くなるはずです。
今まさにカウンセリングの受診を考えていなくても、今後の参考の為に、カウンセリングに行くとどのような治療になるのか、今後の参考にお話ししようと思います。
カウンセリングの代表的な手法
まず、カウンセリングルームに入ると心理カウンセラーがいて、そのカウンセラーによって、様々な「心理療法」が施されます。この心理療法の内容が、いわゆるカウンセリングの手法という事になります。ここでは、主な心理療法をご紹介します。
認知行動療法
クライアントの偏った考え方を修正する事で、患者さんがより広範囲の考え方に適応できるように助言することで、ストレスを軽減しようとする手法です。
来談者中心療法
クライアントの話を、「受容・共感」を持って傾聴する手法です。患者さんが自ら話すことでの自浄作用を真の目的とし、現在のカウンセリングで一番多く用いられている手法です。
精神分析
フロイトによって提唱された、人間の無意識下にこそ心の核があるという考え方に基づき、無意識下にある問題点を探り、そこを治療していく手法です。
どの手法が一番効果があるか
上記でご紹介した手法だけにとどまらず、世界中には様々な種類の手法があり、どの手法が一番効果的なのかは、クライアントのタイプや求めるものによって変化します。極端なところで言うと、とにかく愚痴や話を聞いてほしいクライアントが、認知行動療法で治療を受ければ、話足りずに、その方にとっては最適な解決方法ではないと言えます。逆に、自分の考えを軌道修正してほしくてカウンセリングに通っているのに、話しても話してもひたすら聞くだけだったら、「アドバイス」が欲しかった方にとっては、こちらも役不足となってしまいます。
身近に使えるカウンセリングの手法
カウンセリングは、毎日の生活の中で、人間関係で苦しんだり、精神的に不安になったり、心が疲れたときに受診します。でも願わくば日々の生活が平穏で、大きく心が疲れるような事が起こらないに越したことはないですよね。もっと言えば、心が疲れてもその場でリセットできれば、健全な精神を保てます。
そんな、専門家でなくても誰でも日常で使えるカウンセリング手法があります。それは、何を置いても相手の話を「聴く」という事です。
ご存知の通り、「きく」という漢字はいくつもありますが、ここで言う「きく」は「聴く」であり、傾聴です。相手の声に耳を傾けて聴くということは、相手との信頼関係を築くことに繋がります。そして何より、相手の話を良く聴く事に重点を置くことで、「相手の感情を聴く」事ができれば、100点満点の、カウンセリングに匹敵する効果があるといえます。
最後に
カウンセリングの手法についていくつかお話ししましたが、カウンセリングのイメージは湧きましたか?
毎日生活していれば、現代社会においてノーストレスでやり過ごす事は難しく、最近ではより良い毎日を送るための心のメンテナンスとしてもカウンセリングは用いられています。今回ご紹介したもの以外にも様々な状況に応じた手法がありますので、興味があればぜひ経験される事をお勧めします。