子供の非行や引きこもりのためのカウンセリング手法とは

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子供の非行や引きこもりのためのカウンセリング手法とは

最近の子供を取り巻く環境は目まぐるしく変化していて、大人のみならず、子供も色々大変です。

スマートフォンの普及に伴い、SNSでのコミニュケーションが発達し、閉鎖的なネット上で、誰も終息する方法を知らないいじめられ方をしたり、過剰に個性を求められたり、学力向上を義務付けられて毎日宿題も多い・・・。

子供は、いろいろ経験して傷ついて成長していくとは言え、修復できない傷を負った場合は、体であれ心であれ手当てしなければ、大人になっても傷が残ります。特に昔のようにケンカして両成敗とはいかず、傷のつき方も多種多様で、大きくなったと言えど子供はこども、大人の手助けが必要な時もあります。

そこで今回は、子供にだって必要なカウンセリングのお話をしようと思います。

グレる理由

いわゆる「不良」「非行」と言われる行動を繰り返す子供に対し、以前は「片親だから」「そもそも悪い子だから」そうなるんだと、根拠のない理由づけをしていましたが、実際はもっと事態は複雑で、寂しさや不安が強すぎたり、親が厳しすぎるという原因で子供が非行に走るケースも多くあります。

特に、非行に走りだすきっかけは、思春期に入り、行動範囲や時間も広がる中学生ぐらいからが多くなってきます。その頃になると、「家に居場所がない」「両親との不仲」から寂しさを抱え、一人でいたくない子供達が夜の街を出歩くようになります。街に出れば同じ境遇や気持ちを抱える子供同士が共鳴し、グループで活動するように、だんだん行動がエスカレートするという具合です。

当初の「片親である」という理由は、いまだに子供同士の事件などが出る度に根強く言われる理由の一つですが、「片親」=「非行」ではなく、その奥に隠れる「子供が抱える寂しさ」を見抜けなければ、根本の解決にはなりません。

引きこもりになる理由

引きこもりやニートという言葉を聞いたことがある人は多いと思います。

2016年の内閣府の発表で、15歳から39歳を対象にした引きこもりやニートの人数は、完全に家から出ずに引きこもっている人(狭義の引きこもり)は23.6万人、たまにコンビニエンスストアなどに出かけるが基本引きこもり(広義の引きこもり)は69.6万人に上ると発表されており、その人数の多さもさることながら、社会的な問題となっています。引きこもるきっかけとなった理由は、「職場になじめない」「就活に失敗」「病気」などが並びます。

心理学の世界では、実際に外に出ない人だけでなく、ちゃんと仕事や学校には通っているが、周囲に本音を語らず心を開けない場合も、引きこもりに属すると考えます。心の引きこもりも合わせると、今の複雑な社会においては、石を投げれば当たるぐらい多くの人数になるのではないでしょうか。

ニートや引きこもりという言葉は聞いたことがあるが、あまり詳しく知らないという人がほとんどだと思いますので、今回は少し掘り下げてお話していきます。

なぜ引きこもるのか

あなたが家から出たくないときというのはどのような時か想像してみて下さい。例えば目立つ場所にニキビや吹き出物ができてしまって見られたくない時や、体調がスッキリせず元気がない時など、何かを隠したい時ではありませんか?

引きこもりやニートもその延長線上にあります。しかし見てすぐわかるような事ではなく、心理的に相手に悟られたくない感情を隠すために、誰にも会わない方法は家から出ない事・・・という結論になってしまいます。コンプレックスやセクシャリティ、怒りの感情など、隠す感情は様々で人によって違う為、カウンセリングでも個々に対応する必要があります。

そして、もう一つ重要な事は、ただ単に感情を隠したいだけでなく、隠したい感情を抱いているという意思表示だという事です。例えば引きこもりで一番隠したい感情は「怒り」だと言われていますが、同時に「私は怒っている」という事を誰かにわかってほしいという気持ちが、引きこもるという行動に出ます。

引きこもりとカウンセリングの関わり

引きこもりの家族がいる場合、その原因が自分たちにあるのかと責めたり、社会的に孤立してしまうのなど、引きこもっている本人だけでなく、その家族も疲れ切っている場合が多く、カウンセリングや専門の機関と連携を持たなければ解決できない状況にあります。

引きこもりの場合、引きこもっている本人のみならず、その家族にもカウンセリングが必要と考えられます。家族にとってはある日突然、それまで普通に話していた子供が部屋に閉じこもってしまい、どう接して良いかわからず、何もなかったように普通にそれまでと同じように接してしまい、結果的に関係を悪化させてしまう事も少なくありません。ですので、家族には、コミュニケーションスキルを練習するようアドバイスします。

引きこもりは心を閉ざした結果引き起こされる

実際に家から出なくなってしまう引きこもりは、家族からすれば「突然部屋から出てこなくなった」という印象を受けがちですが、実は冒頭でお話したように、最初は心の引きこもりから始まっているケースが多く、その段階で気づいていれば対処できるケースも少なくありません。そういった面でも、日頃からコミュニケーションをとっておくことがいかに大切かがうかがえます。

誰しも家族や自分が引きこもりになる可能性があり、いつか来るかもしれないその日に、いち早くその兆候をキャッチできるように、日頃より周囲の人達とのコミュニケーションをとっておく必要がありそうですね。

 

スクールカウンセラーをご存知ですか?

最近は、子供が狙われる事件や、学校自体が凄惨な殺人事件の現場になったり、子供にとっても物騒な時代になりました。

感情的にも多感な時期に、非日常的でショッキングな出来事を間近に見てしまったり、必ずあると思っている愛情が思うように得られず寂しさを覚えたり、そんな心の傷が行動に影響を及ぼし始めた子供たちを見つけ、その傷を癒して日常の生活が送れるように子供たちにカウンセリングをする、スクールカウンセラーという方々が学校にいます。

スクールカウンセラーは、それ自体の資格があるわけではなく、臨床心理士がいくつかの学校を担当します。担当する学校を回りながら問題を見つけて教育方針を教員の方と話をしたり、親御さんと話をしながら解決を図ります。

心を閉ざしてしまった子供たちへ

子供たちを取り巻く環境の最近の複雑さたるや、もう大人の手の届かないところまで行ってしまっている感が否めません。昔からある「いじめ」も、最近はほぼSNSでの個人攻撃が原因という調査結果も出ています。人間関係のわずらわしさから、間接的なコミニュケーションが増える中、やはり月並みですが子供にとっては直接的なコミニュケーションと愛情が何にも代えられない栄養なのだと痛感します。愛情を知らない子供が、将来愛情を知らない子供を作り出すことの無いように、今の大人が見守っていかなければなりませんね。

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