カウンセリングで泣くという事

カウンセリングで泣く

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カウンセリングで泣くという事

人は悲しくても無き、うれしくても悔しくても涙が出ますが、普通はそこに何らかの感情があって、それが理由で泣くという現象が起きます。経験がある方もいるかもしれませんが、心が辛い時、心も頭も飽和状態で全く思考が整理できない時、人は、なぜ泣いているのかわからないが涙が流れる事もあります。

もちろん、カウンセリングの場面でももちろん、頭と心と体がバラバラで飽和状態である為、涙を流す場面は必然的に多くなります。カウンセラーが一番人の泣く姿を見ていると言っても過言ではありません。

一時、涙を流したい人たちが集まって、わざわざ泣けるDVDをかけ、参加者全員で涙を流すというイベントがはやったことがありましたが、泣くことはカウンセリングでどのように解釈されるのでしょか。

カウンセリングの目次

泣くことは終点ではなく通過点

前述のとおり、カウンセリングで泣く人はたくさんいます。辛かった時を思い出して涙したり、感極まったり・・・。カウンセリングで泣くことを「カタルシス効果」と言い、泣くと一時的に気分がスッとします。泣いてスッキリした状態でカウンセリングを進めると、クライアント自身がスッキリした状態なので、カウンセリングを前に進めやすいという効果は確かにあります。

しかしながら、「泣いてすっきりする」のは、カウンセリングの効果が出ているのではなく、ただの中継地点です。これから前を向いて進んでいくという意識を高める効果はあっても、これが終点ではなく、もはやまだスタートラインです。

カウンセリングで目指す、最終の形とは?

皆さんも経験があるかもしれませんが、泣けば何かが浄化されたような気がして、その場ではスッキリしますが、実際はその場だけのスッキリであって、それが永遠に続くわけではありません。又泣いた回数が多いほど、完治に向かっているという認識は大間違いです。

例えば心が辛くなってうつ病になってしまった場合、その心の辛さはいわば、判断処理が追い付いていないことで、自分の認識がエラーを起こしている状態であり、そのエラーをそのままにしたままただ「がんばれ~」と言っても全く完治しません。

カウンセラーが目指す最終の形は、そのエラーを起こしている根本原因を探し、エラーを起こさない方法を見つけるよう、クライアントのサポートをする事です。そしてクライアントにとって大事なのは、その治療の最中に「さらに辛くなった」場合は、きちんと「辛い」と伝える事です。自分の気持ちをきちんと伝え、カウンセラーと協議し納得のいく形でカウンセリングを進められた時、それも又自分の自信につながります。

最後に

「泣くほどツライ」などと言いますが、

カウンセリングの世界では、泣くという行為を「悲しかったね、辛かったね」と言ってどうこうなるものでもないという事実そのものが、カウンセリングについて調べてみないとわからなかった新たな発見でした。

悩みや心の辛さは、目の前にある問題を解決したからと言って終わるわけではなく、根本的な辛さを解消するには、やはりその世界のプロ、カウンセラーの力が不可欠です。人間生きていればいい事も嫌な事も必ず起こります。しかし、なぜだか理由が全く見当つかないけど涙が出て止まらないときは、涙が出ているけど今耐えればそのうち収まると軽視せず、カウンセリングを受ける事をお勧めします。