カウンセリング術向上への近道はカウンセリングノートをつけること!

カウンセリングノートの意味

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カウンセリング術向上への近道はカウンセリングノートをつけること!

カウンセリングノートとは、カウンセリングの実効性を高めるためにつけるノートのことです。
カウンセリングノートに決まった形式はありません。大きく分けてカウンセラー用のノートとクライアント用のノートがあります。

カウンセリングの目次

カウンセラー用のノート

カウンセラー用のノートの例としては、ノートの中央に縦に線を引き、線の左側にはカウンセリングの内容や会話など、実際に起こった出来事について記載します。
ノートの右側には、その出来事についての自分の考えや感想を書いていきます。客観的な出来事と自分の主観を分けて記載することで、カウンセリング全体を整理し、思い込みや誤解を防止することができます。
ノートは詰めて書き込まずに、項目ごとに十分なスペースを空けておきます。そうすることで、後で出来事を振り返った際に新しく気付いたことや、急にひらめいた事などを記載しやすくなります。

クライアント用のノート

クライアント用のノートは、主にカウンセリングの一環としてカウンセラーがノートを用意し、クライアントに手渡すものです。
カウンセリングを受けた際の感想や、その中で気づいたこと、ノートを記載すること自体についての感想などを記入します。
カウンセラー用のノートが客観と主観の二種類について記載するのに対し、クライアント用のノートは感想や自分の気持ちなどの主観が中心になります。
自宅でできるミニワークや、心理療法にもとづくコラムなどが付録として記載されている場合もあります。

市販のカウンセリングノート

市販のカウンセリングノートもあります。記載すべき事項や理論などがまとめられており、使いやすくなっています。

こころを癒すノート
伊藤正哉 樫村正美 堀越勝 著
創元社 (2012/3) / 単行本 128ページ
日常生活の中で起こる、心が傷つくような出来事に対し、傷の手当てを自分で試みることができるようになるためのノートです。
トラウマを受けたあとの認知に働きかけることで、自分らしく生きていける力を取り戻すための治療法である、認知処理療法の理論を用いたものです。
ノートに示された項目に対して自分で書き込みを行っていきますが、書き手の痛みに寄り添うような優しい文体とイラストが用いられているので、取り組みやすくなっています。
衝撃的な出来事に遭遇することでトラウマが形成され、それが心の中で繰り返し再生されることで心がさらに傷つき、トラウマが長引くという悪循環が形成されます。
トラウマとなった出来事についてその意味をノートに書いていき、それを何度も声に出して読んだりステップを踏んで振り返ることで、徐々に克服していく力を養います。

実践 カウンセリングノート
高橋 啓子 著
ふくろう出版 (2009/04) / 単行本 74ページ
カウンセリングの概要や手法について、臨床心理士がノートの形でまとめたものです。カウンセラー用のノートになります。
カウンセリング全体の流れについて、技術と事例の両面からまとめられており、自分がカウンセリングをする際に、全体の中でどの段階を実施しているのか、そこで注意すべきポイントはどんなことか、などについて短い時間で確認しやすくなっています。
巻末には、実際にあったカウンセリングの事例をふまえたコラムがまとめられています。